■カラードグ・プリッチャード-Caradog,Prichard

ウィルが療養で滞在したエヴァンズ氏のクルーイド農場の、バードロックの反対側にあるプリッチャード農場主。赤毛でぼってりと太り、狂気に満ちた目をしている。ディーナス・マウーズィ出身。
カラードグ(またはカラドッグ)という名前は現在もよく見かける。「気立てのよい」「優しい」といった意味合いだそうですが、彼にはあてはまりませんでしたね…。
カーデルで夜明かしした者は詩人か狂人になってもどるという伝説があるが、実践した結果は後者になったといえよう。灰色の王に魅入られたのだ。

ブラァンとグウィネビアがこの時代にやってきた時、「下衆の勘ぐり」でオーウェンの小屋におしかけ彼女を襲おうとしたが、怒り狂ったオーウェンに阻止される。以来鼻が曲がってしまった。

また、この時代においてのみでなく、先祖の代からジョンとの因縁があった。悪評高い一族の出身地の出らしい。

羊を殺されたことでカーヴァルペンを始末するべく尋常で無い行動をとりつづけるが、実は光の「黄金の竪琴」の探索を阻止するための、灰色の王の手駒のひとつに過ぎなかった。
眠れるものたちの目覚めにより灰色の王は敗北し、彼もまた狂気の中に堕ちてゆく。

アーサー王伝説の中でカラドック(Caradoc,Briefbras)という人物は、アーサー王の姪(イセーヴ-Ysaive)を妻にするナント(Nantes)の王。付近にある「ナントヴェルノル」という地名からも、あの辺の関係の伝説に絡めていると思われる。
ウェールズ王の先祖という事になっているなど、アーサー王の系図と言われている写本にも必ず登場する祖先の名でもある。

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