ジョン・ローランズ-John Rowlands

ウェールズのクルーイド農場で、エヴァンズ氏の下で働く羊飼い。浅黒い肌と目の色、頬高で整った口元…と、ケルトの古い血筋をあらわす容貌をそなえた彼は、古老とは違う普通の人間ながら、その不思議な存在を知っているもののひとり。
幼い頃に空を飛ぶメリマンを見ている。古老ではないが、祖父の代からこの光と闇の戦いに時代を超えて関わってきた。現代においては、過去より託されたブラァンの成長を隣人として見守り、やがて闇との戦いに巻き込まれていく。予言詩に出てきた六たりの者の1人となる。

時として他の登場人物がかすんでしまうほど、大変存在感のある人物である。鋭く、そして確かでまっすぐな心をもっている。現代を生きている人間として、光の時に冷たく辛辣な部分を否定した。
闇との決戦においては一番の悲しみを負った人物だろう。

作中ではその腕が披露されるくだりはないが、ハープの名手で、ブラァンやジェンにも教えている。地域に合った文化を身につけている人物が作中にいるというのは非常に嬉しいものだ。
それにしても、あのあたりはこうしたどこか秘密めいた人物が、普通に暮らしているような気がしてならない。

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