■老婦人-老女-the Old Lady
「たいへんな高齢で、鳥のようにきゃしゃ」(光の六つのしるし)
「光の六つのしるし」からメリマンと共にウィルの前に現れた現れた謎の老婦人、名称やその正体についてはほとんど言及されない。
メリマンやアーサー王の振る舞いから、かなり身分の高い女性だと言うことが判る。衣装は緑だったり青だったりするが、いつも大きなバラ色の指輪をはめている。光の側の高貴な存在の一人。1人の重要な古老でもある。
新装版では老婦人ではなく、全てご老女さまと改訳されている。
ケルトで言うならリアノン、ケリドウェン、ブリジットという女神も想定できるが、最終的にはそれらの女神が転化した「湖の貴婦人」ではないかと思われる。湖の貴婦人(Lady
of the Lake)とは、アーサー王にエクスカリバーを手渡した湖の妖精の女王、グウィネヴィアやモルガン・ル・フェイとも重複したイメージを持っている。
「樹上の銀」において、ジェーンに向かって「ジェーン、ジャナ、ジュノー、ジェーン、あなたと私はよく似ています。」と言ったが、(ジャナはヤヌス神??)ジュノー(ユノ)はローマの古い母神で、月の周期や女性原理を象徴する母神でユピテルの正妻。クリスマスの翌日(聖ステパノ祭)にミソサザイ狩りの子供達に運ばれていくが、犠牲の象徴として身代わり王に重ねて、母性的自己犠牲というイメージが連想される。
07/1/7更新
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